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スティーヴ・エリクソン『きみを夢みて』

きみを夢みて (ちくま文庫)

きみを夢みて (ちくま文庫)

 スティーヴ・エリクソン『きみを夢みて』の簡単な感想です(`・ω・´)ゞ

 カバー裏の作品紹介から引用します。


マジックリアリズム、SF、純文学を越境する作家の最新作、本邦初訳! 『ロサンジェルス・タイムズ』紙2012年最優秀作品賞受賞。作家ザンと妻ヴィヴは、エチオピアの少女シバ(ゼマ)を養子にする。少女の母親を探す旅に出るヴィヴ。作家の自伝的体験、人種問題、アメリカの歴史が交錯し、「小説内小説」とポップ・ミュージックが絡む独自の世界が全開!



 途中まで、エリクソンにしては地味で真面目な小説だなあ、どうしたんだろうって感じだったのだけど、ジャスミンが登場するあたりから一気にいつものエリクソンらしくなってきます。
 ぼくはエリクソン大好きだけど、正直文体はあまり感心しません。エリクソンの価値はそこじゃなくて、すごいのはこのプロットというか構成なんだと思います。どうしてこんなものが書けるのか。とにかく読んでてわくわくします。いろいろな要素が響き合ってだんだん全体像が見えてくるような見えてこないような。
 小説内小説にしても、これがどう本編とつながってくるんだろう、死に設定なのかなあなんて一瞬でも思っちゃったぼくが馬鹿でした。ちゃんとつながってきます。エリクソンは期待を裏切りませんね。
 断章形式で細かいパーツによって組み合わされているけど、べつに難しくはないです。ロサンジェルスからロンドンに行って帰ってきたってだけの話です。
 この小説最後の段落はちょっと震えました。まあ多少説教くさくはあるのだけど。
 エリクソンにしてはおとなしくて真面目な作品だけど、ワナビには自信を持っておすすめしますよ(`・ω・´) エリクソン作品はかなり刺激が強いので、よし自分も執筆頑張ろうって気になります。
 1400円ですがなんと文庫で読めるので、エリクソンって作家がちょっと気になるなってひとはぜひ!
☆☆☆