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フィギュアレビュー、本・漫画の感想など

カサイ『まりまりマリーゴールド』1巻

漫画 カサイ ☆☆☆☆

 カサイ『まりまりマリーゴールド』1巻の感想です。

 華道部の女子高生3人のギャグ。主人公の毬瀬まりが狂人、「でしゅ」の近浜このはが天然というか知能の低さがやばい感じ、出雲いずるが常識人っていう感じ。
 なんだこれ。めちゃ笑った。「でしゅ」がどうとかっていうより、主人公(?)のまりしゃんがやばいw 怖すぎるw
 独特のリズムがあって引き込まれる。かわいさの描写と狂気の描写が当たり前のように融合してて、ワンテンポずらしたところでスイッチが入ったり、執拗に反復したりするのがいい。大ゴマをあまり使わず、基本的にすーっと流れていく感じの軽さもなんかツボ。当たり前のように当たり前じゃないことが起きてるけど、どれも大した出来事ではないw
 あと、目の描き方がすごくいい。まったく凝ってない単純な絵なんだよね。目のデザインは数種類しかないんじゃないかな。パターンの少なさが逆にいい。目って感情表現において重要な部分だけどここを雑に処理してることで妙な雰囲気が生まれてる。あえていえば人間らしくない。人間のなりそこないを描くことによって逆説的に人間の本質を暴露することになってる。ぼくらはまりしゃんたちを見て「これは人間のなりそこないだなw」と思うのだけど、なりそこなっているにもかかわらず、一定程度は人間っぽくもあるわけだ。そこに人間という存在の滑稽さ、悲哀を見るわけだね。
 いずるが科学と法の時代の現代人なら、このはは原始人。まりは原始人から現代人へと進むにしたがって、つまり人間が言語や論理や規律や科学というものを獲得するにしたがって副作用としてためこんでしまった狂気なんじゃないかな。このはの自由奔放で無垢な行動と、周囲に配慮した常識的で穏当な言動のいずる。このいずるの行為にある種の欺瞞があって、そのストレスがまりの狂気に表現されてるんじゃないかなとか思った。いずるのようにみんなが生きられたらいいけど、みんなが優等生にはなれない。逆にこのはのように自由に生きたいけど、それも社会の中ではなかなか難しい。するとぼくらは狂ったまりしゃんのように振舞うしかないのかもしれない。現代人は真に完全な現代性は持ち得ず、どこかで狂うしかない。
 なんの話かわかんなくなってきたけど、まあそんなことどうでもいいんだけどね(*´ω`*)
 ギャグ漫画としてぼくは面白いと思いました。おすすめですよ。
☆☆☆☆