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藤田孝典『貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち』

 講談社現代新書の藤田孝典『貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち』の感想です。







 なかなか攻撃的な煽りだなあと思って買ってみた。普段はこういうゆるい新書はくだらないから読まないんだけど、最近「日本死ね」とかいう保育園の話もはてなであったので。ぼくら若者貧困層としてはああいう正社員で結婚してて子供もいるなんていう勝ち組がああだこうだ言ってても、ほんとに贅沢だなあとしか思わないんだよね。というわけで、帯につられてしまった!
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 煽りは入ってるけど、これは多くの人に読んでほしいなと思った。




 稲盛和夫を批判してるところは笑った。就労支援の作業所に通ってる時代に、みんなでその人の本読んだんだけど、何言ってんだこのおっさんとしか思わなかったので。でもぼくらみたいなどうしようもない人間を社会に適合させようと思ってる人たちにはああいう本のほうが都合がいいんだろうなとは思う。




 過酷な環境下で生きていてみんな大変だなあと思った。ぼくは家庭環境としては中流だったからこういう経済的な困難は味わったことないので。いまも手取り9万とはいえ、実家に住めているし。まあ親が死んだらどうかはわからない。というか、まあそれも問題だという話でもあるけど。親が死んだらやばい若者がたくさんいる。



 ぼくは小中学生時代のいじめと父親からの暴力が精神障害者になった主な原因。とはいっても、ぼくは大学を卒業しているのでもともと引きこもりだったわけでもない。ぼくが引きこもったのは就職活動の時期から。要するにぼくは自分にコンプレックスがあって、人を見てうまく話せない。常に見下されてる感じがして、注目を浴びるとパニックになってしまう。バイトすらできなかった。とにかく社会に出るのが嫌だった。だから大学卒業後しばらく引きこもってずっと読書してた。自分には価値がないとわかっていた。無力感は小学生のころからある。成績はいつも学年トップだったし運動もできたけど、自己肯定感というものを感じたことがなかった。というかいまでもない。だれかに認められた経験がない。
 親もいつかなんとかするだろうなんて感じで放置しておいてくれたんだけど、あるとき不安が強くなってきてそれで大学病院の精神科に。それまで何ヶ所か精神科には行ってみたんだけど、なんかどうも意味が感じられずにすぐやめた(2、3分の診察で1500円取られるし)。でももうやるだけやってみるしかないかなという感じで。複雑性PTSDと言われたけど、のちに社交不安障害で鬱病ということになった。まあ病名はなんでもいいのだけど。
 精神科に行くとカウンセリングも一緒に始めた。ものすごい金がかかった。自立支援で精神科の医療費は1割負担になるのだけど、カウンセリングは別なのよね……
 精神科に通って1年経って障害者手帳を取得した。短期アルバイトをやってみたりした。清掃や仕分け。
 それから就労支援の作業所に通うことになった。合同面接会なんかにも行ってみたけど、会場に行くと過呼吸になってしまう。なんやかんやあって、ちょうど2年の期限が来たところで偶然仕事が見つかった。非正規の障害者枠。
 いまの生活に満足してるわけじゃないけど、ぼくは実家に寄生してるので余裕はある。ただし、この本で書かれている通り、今の仕事にはまったく将来性は感じない。実際仕事は2年目に突入したけど賃金は1円も上がらなかった。たしかに障害者が社会参加するのは意味のあることなのかもしれない。でもこの道の先には結婚も自立もなにもないよね。これからどうするんだろうと漠然とは思う。そう思いつつ時計買ったり文房具買ったり本買ったりフィギュア買ったりしてるんだからのんきなもんだけど。




 この本では実家も監獄だという。金がないから実家を出たいのに出ていけない若者は大勢いるだろうな。そもそもぼくの収入じゃ一人暮らしはまず不可能だし。実家暮らしだとたしかに恋愛とかもしづらいかもしれない。うちの親はいちいちどこに行ってきたのか聞いてくるし。住宅政策の話はなるほどなと思った。妹は社会人になったあと一人暮らししてたんだけど、金がもったいないと家に戻ってきてしまった。




 ぼくは高卒の身体障害者と同じ賃金で働いてる。同じ時間でかれの2-3倍くらい仕事してるけど賃金はまったく同じ。ばかばかしくなったので2年目からは手を抜くようになった。最近は未来が見えない絶望感で鬱状態が悪化して飲んでる薬も最大量に戻った。不安が強くパニック(の予感)がひどくて、死んでしまうと恐怖している。あんなに毎日死にたい死にたい言っていたのに説明できない現象だ。頓服を飲む回数が増えた。この仕事やめて転職するにしても、また面接しなきゃいけない。それはほんとに嫌だ。いまのままじゃだめなのはわかりきってるけど、転職なんてうまく行く気がしないもんなあ。また一から人間関係築かなきゃいけないとか地獄。



 って、なんか本の感想とあまり関係なくなってしまったw
☆☆☆