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フィギュアレビュー、本・漫画の感想など

ユクスキュル、クリサート『生物から見た世界』

生物から見た世界 (岩波文庫)

生物から見た世界 (岩波文庫)

 ユクスキュル、クリサート『生物から見た世界』の感想です。

甲虫の羽音とチョウの舞う、花咲く野原へ出かけよう。生物たちが独自の知覚と行動でつくりだす“環世界”の多様さ。この本は動物の感覚から知覚へ、行動への作用を探り、生き物の世界像を知る旅にいざなう。行動は刺激に対する物理反応ではなく、環世界あってのものだと唱えた最初の人ユクスキュルの、今なお新鮮な科学の古典。

 



 有名な本ですね。薄いからいつでも読めるし……とか思ってて何年もずっと放置してたので気分転換に読んでみました。科学の古典ということで、いま読んで科学的にどうなのかってのはちょっとわからないのですが、いろんな実験の話が読み物として面白かったです。ちょっと専門用語がありますが、イラストが多くて楽しいので理系志望の中高生におすすめです。
 メモ

環世界には純粋に主観的な現実がある。しかし環境の客観的現実がそのままの形で環世界に登場することはけっしてない。それはかならず知覚標識か知覚像に変えられ、刺激の中には作用トーンに関するものが何一つ存在しないのにある作用トーンを与えられる。それによってはじめて客観的現実は現実の対象物になるのである。
(p.143)

多様な環世界はすべて、あらゆる環世界に対して永遠に閉ざされたままのある一つのものによって育まれ、支えられている。そのあるものによって生みだされたその世界すべての背後に、永遠に認識されえないままに隠されているのは、自然という主体なのである。
(p.158)

☆☆☆