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フィギュアレビュー、本・漫画の感想など

『リルケ詩集』

ライナー・マリア・リルケ ☆☆☆☆

リルケ詩集 (岩波文庫)

リルケ詩集 (岩波文庫)

 岩波文庫の『リルケ詩集』の感想です。

リルケ(1875-1926)の詩は、『新詩集』の頃の事物的な彫刻のような詩から、後期の軽やかな風にのる音楽のような詩へと変貌を遂げていった。本書では初期から晩年にいたるリルケの詩作の歩みを全貌できるように配慮し、特に『オルフォイスに寄せるソネット』は全篇を収録、後期の詩とフランス語の詩にも多くの紙幅を割いた。

 



 すごくよかったです。個人的にはヘルダーリンのほうが好きですが、とても感銘を受けたので、読めもしないドイツ語原書をまた注文してしまいましたよ( ´ ▽ ` )ノ ドイツ語詩を読むために来年からぼちぼちドイツ語勉強しようと思います。
 この本は『新詩集』以降の詩がメインになっています。『ドゥイノの悲歌』はこの本では一部だけなので全部読みたいなら別に買う必要があります。

ドゥイノの悲歌 (岩波文庫)

ドゥイノの悲歌 (岩波文庫)


 メモ

私たちは言葉や指でさし示すことによって
だんだん世界をわがものとしてゆく、
たぶん世界の最も弱々しい、最もあやうい部分だけだが。
(p.141)

言葉はまだ言いがたいものにやさしく触れて消えてゆき……
音楽は絶えず新しく、何物よりも慄(ふる)えやすい石を積んで、
用いることの不可能な純粋空間の中に神聖の家を建てる。
(p.167)

すべての物は軽やかに漂おうとする。そのとき私たちはどこへでも顔を出し
重しのようにすべての上にのしかかる、自らの重みにうっとりとして。
おお、私たちはなんと物らを蝕む教師なのだろう、
彼らには永遠の幼年時代が恵まれているのに。
(p.171)

沈黙。沈黙すること深き者は
言葉の根に生き当たる。
かくていつの日か、めざめる
一字一字は勝利となる、
 
沈黙の中でも沈黙しない物に対して、
意地わるくさげすみ笑う物に対して――。
跡かたもなく消え去るために
言葉は人に与えられた。
(p.239)

☆☆☆☆

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