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ニコラウス・クザーヌス『学識ある無知について』

学識ある無知について (平凡社ライブラリー)

学識ある無知について (平凡社ライブラリー)

 ニコラウス・クザーヌス『学識ある無知について』の感想です。

形而上学、神学、自然学の知を総動員して展開される神論、宇宙論、キリスト論。ブルーノ、パスカルライプニッツヘーゲルらの思考を準備したルネサンス普遍人の主著が甦った。積年の推敲を経た新訳決定版。

 



 Amazonのオンデマンドで買いました。
unnamable.hateblo.jp




 1440年に書かれた本。地動説の考え方も出てきたんですが、コペルニクスって生まれたの1473年なんですね。解説によれば、コペルニクスはクザーヌスを知っていたらしいです。なんか熱い展開(`・ω・´)
 第3部のキリスト論が文字通り読むとちょっと宗教臭すぎるのですが、これを哲学上の表現として解釈すればあまり違和感なく読めると思います。面白いなと思ったのは以下の部分。この部分を主軸にして解釈してやればいいと思います。

より低い本性とより高い本性とを結合させる中間の本性のみが、最大で無限な神の力によって自らにふさわしい仕方で最大者に昇ることができるのである。なぜなら、それは、より低い本性の最高のものとして、またより高い本性の最低のものとして全ての本性を含蓄しているために、もしも自ら含蓄する全ての本性に応じて最大者との合一に到達するならば、全ての本性ならびに全宇宙は、できうるかぎりの可能な仕方で、かかる中間の本性において最高の段階に達することは確かだからである。
(p.214)

 



 第1部は哲学的思考のエッセンスが詰まっています。哲学に興味あるけど、いまいちよくわからないんだよなあってひとはここだけでも読んでみてもいいかもしれません。contractio(縮減、具体化)という言葉が何回も出てくるので、そのニュアンスをつかみ取ってください。縮減の意味が体でわかるようになれば大きな進歩だと思います。すでにわかってるひとなら読む必要はあまりないかもしれませんが。



 この本より岩波文庫の『神を観ることについて 他二篇』のほうがとっつきやすいと思いますが、今売ってないんですね。復活してほしいです。
☆☆☆