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宇都宮芳明『倫理学入門』

倫理学入門 (ちくま学芸文庫)

倫理学入門 (ちくま学芸文庫)

 宇都宮芳明『倫理学入門』の感想です。

倫理学こそ哲学の中枢に位置する学問である―。本書の冒頭で、著者はこう強調する。人間のあらゆる行動や思索、生き方を根本的に規定するのは倫理であり、したがって倫理学とはまさに「人間とはなにか」を問う学問にほかならない、と。では、この問いに思想家たちはどう向き合い、どんな答えを導き出してきたか。それを明らかにすべく、アリストテレスエピクロスストア派から功利主義、カント、ヘーゲルらを経て20世紀にいたるその歩みを三つの潮流に大別し、それぞれの思想を簡明に解説してゆく。人間の根本原理としての倫理をときあかす円熟の講義。

 



 大学1、2年生向けと思われ、とても読みやすいです。大学生以上なら割と誰でも読めると思いますが、基礎知識として定言命法仮言命法、それから功利主義くらいは知っておいた方がいいかも?
 だいたいの構成は、アリストテレスエピクロスストア派功利主義、カント、ヘーゲルマルクスハイデッガーサルトルフォイエルバッハ、ブーバー、レーヴィット、和辻、ベルクソンという感じです。最後にぼくの好きな『道徳と宗教の二源泉』が出てきて嬉しかったです。サルトルの議論を終えてからの第11章以降が面白かったです(「私―汝」)。フォイエルバッハ、ブーバー、レーヴィットはどれもぼくの守備範囲ではなかったので読んでみたいなと思いました(でも絶版になってるものが多い……)。
 第14章全体が和辻哲郎なんですが個人的には丸ごといらなかったと思います。他のこと書いてほしかったな……。このラインナップにレヴィナス入れるのは難しいのかな。



 濃い内容ではないですが、読書案内としては良い本だと思います。この本読んで次に何か読んでみたいと思ったらカントでも読んでみたらどうでしょうか。この本の内容的には『実践理性批判』を読むべきですが、『実践理性批判』読むには『純粋理性批判』も読んでおくべきでしょう。ちなみに宇都宮さんはカントが専門だったそうです。
 カント読むならドゥルーズの『カントの批判哲学』という本もコンパクトにまとまっていておすすめです。というステマをしておきます(`・ω・´)

カントの批判哲学 (ちくま学芸文庫)

カントの批判哲学 (ちくま学芸文庫)

☆☆